初心者でも判る飛行機の予約と乗り方について

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初めて飛行機に乗る方へ向けて、航空券の基本的なところから実際に国内線に搭乗し、到着するまでを順番に説明していきます。
各会社で割引きっぷなどがバラバラですので、説明が困難な部分がありますが、このホームページでは、おそらく国内でもっとも多くの人が利用するであろう全日空のサービスやホームページ、割引サービスを基本に解説していきます。なお、日本航空の制度などを参考にはしていますが、このホームページは日本航空とは何ら関係のない個人が運営しているものであり、このホームページをご覧になられた上での質問や疑問、抗議を日本航空へ寄せることなどは絶対に慎んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。

予約と購入

航空券の購入方法はご存知ですか?電車ならば、駅に自動券売機があったり、みどりの窓口があったり、乗ってから車掌・運転手へ話して購入したり、指定を取る場合以外は基本的に乗る直前に駅へいけばいいですよね。
飛行機の場合ももちろん乗る直前に空港へいって、そこで購入することが出来ます。ただし、鉄道と違うところは、たとえ乗りたくても、予約がいっぱいだったら乗れないということです(<のぞみ>のような全車指定の列車を除く)。
ならば、予約を取っておいたほうが安心ということになります。
航空券はいつから発売になるのかといいますと、店頭で予約と同時に購入する場合も電話で予約する場合も搭乗の2ヶ月前の同じ日からです。
現在では時間にほぼ制限のないインターネットでの予約(JAL 航空券予約)が便利ですよね。航空会社によってはインターネットで予約すると特別の割引サービスをしてくれたり、マイルを余分につけるサービスをしてくれたりしてくれます。また、予約をした時は必ず、指定された日までに購入するようにしましょう。クレジットカードやデビットカードによるチケットレス決済も出来るようになっています。当然の事ながら購入しないと予約が取り消されます。カレンダーにでも書いておくといいかもしれませんね。
なお、日本航空でインターネット予約をした場合、2001年6月1日搭乗分から事前購入期限が廃止されましたので、事前に購入しなくても当日空港へ行けばよくなりました。

各種割引サービス

航空会社間の競争はいっそう激しさを増しております。
国際線ですと航空会社のホームページから予約するという状況はあまりないかもしれませんが、国内線の場合は航空会社から直接購入することが多いと思います。詳しい割引サービスについては各社のウェブサイトをご参照いただきたいのですが、ここではどのような割引サービスがあるのか、日本航空のサービスを例にして紹介したいと思います。あくまで日本航空の基準ですので、全日空などの場合は適用されなかったり、逆に適用される場合があったり、同一の商品が販売されていないことがありますこととそれぞれの割引には利用できない期間ないしは区間があることをそれぞれご了承ください。

往復割引
満12歳以上で同じ人物が有効期間(有効期間については第6節を参照してください)内に同一区間を往復する場合に適用される。
回数割引
日本航空では「eビジネス6」という愛称で販売している。JALオンラインを通じて予約し、eチケット発券を行う場合のみ利用が可能。
事前購入割引
日本航空では「先得割引」という愛称で販売されている。ある決められた時期までに購入することにより割引が受けられる。
指定便割引
日本航空では「特便割引3(スリー)」という愛称で販売されている。ある定められた便に搭乗し、前日までに予約した場合、割引が適用される。日本航空にはこの派生系として、搭乗予定日の前日までに購入した場合でも使用できる「特便割引1(ワン)」などが存在している。
バーゲン割引
日本航空では「スーパー先得」という愛称で販売している。全区間1万円というわかりやすさが好評を呼び、他社も追従するまでになったバーゲン割引の元祖。予約期間が発売から数日に限定されるほか、搭乗時期も固定されている。北海道内の特定路線に至っては5000円という運賃のものも存在している。

※JAL 各種割引運賃のご案内を参考にしました。

インターネット予約

かつて航空券購入の際に一般的であった旅行代理店で購入する人は徐々に減少し、現在ではインターネットで予約することがほとんどです。決済までインターネットで完了させ、当日空港へ行って機械にカードを通せば搭乗手続きからマイルの積算まで全て完了してしまうという手軽さです。その上、オンライン決済をすればマイルまで貯まってしまいます。

※日本航空の場合

この節では、前節同様、やはり日本航空の予約サービスを例に予約方法について解説します。

まず、日本航空へアクセスすると各項目の中に「JAL 国内線」という個所があります。その文字の上でクリックをすると国内線のメニューが出ます。まず乗りたい区間を検索すると空席状況が確認出来る画面へと移行します。会員予約の右側に一般予約という項目がありますが、これは日本航空のマイル会員になっていない人でも予約できるように設定されているものです。どうせ飛行機に乗るのであれば、せっかくの特典であるマイルを貯めなければもったいないですから、マイルの会員になりましょう。まだ会員になっていない人は上のメニューから「JALマイレージバンク」をクリックします。画面が切り替わった後に出る「入会申し込み」をクリックし、画面の指示に従って名前や住所、電話番号を入力すれば、その場で会員にすぐなれます。一度会員になれば次からは面倒くさい入力作業が一切省けます。

ここでは、すでに会員になっているということにして先へ進めます。

前述のように「会員予約」をクリックすると会員番号と入会時に設定したパスワードを入力する画面となりますので、こちらへ会員番号とパスワードを入力してログインします。クイック予約というのは手元に時刻表などがあり、搭乗予定の便名がわかっているときに使用するものですから、通常は「通常予約」を選択することになります。こちらは乗降する空港を選択してから載りたい時刻の便と席種を指定するので若干時間は掛かりますがいつでも気軽に予約が入れられます。

あとは画面の指示にしたがって発着地や搭乗月日、搭乗人数などを入力していけば予約は完了です。予約の完了と同時にチケットレス決済サービスを利用すれば空港で簡便なチェックインサービスが受けられます。

マイル積算サービス

航空各社は顧客の囲い込みのため、マイルの積算サービスをしています。飛行機に乗るたびに「マイル」が貯まり、一定以上のマイルが積算されると無料航空券やアップグレードサービスなどが受けられる利用者にとってはとてもありがたいサービスです。JALの「日本航空 JALマイレージバンク」が著名です。
例えば全日空の場合は10000マイルで世界各地の特産品などが手に入るサービス、15000マイルで国内線往復無料航空券などというラインナップになっています。また、全日空には「プラチナポイント」の制度があります。国内線はマイルの2倍、国際線・スターアライアンス(ユナイテッド航空やスカンジナビア航空、シンガポール航空、全日空などが参加する国際的な航空会社の連合組織)加盟各社・その他提携各社の路線の場合はマイルと同じポイントが別途貯まり、そのポイントによって、ブロンズサービス、プラチナサービス、ダイヤモンドサービスと格があがります。それぞれのランクに応じて、積算マイルにボーナスが付与されたり、本来ならばスーパーシートなどの旅客しか利用の出来ないラウンジが利用できたり、優先チェックインサービスが受けられたり、という特別なサービスが受けられます。他社でも似たようなサービスをしているところはありますが、世界の航空会社にまで特典が広がっているサービスは、今のところスターアライアンスに加盟している全日空だけとなっているようです。
従来の無料航空券を目的としたマイルを貯める楽しみがこうした付与サービスでさらに大きく広がることもありますので、マイル会員にならないてはないと考えるのですが、いかがでしょうか。

紛失・変更・取消

もし予定が変更になったり、航空券をなくしてしまった場合は、どうすれば良いでしょうか。
まず、航空券をなくした場合ですが、その時には、なくした航空券を買った場所へ行き、紛失届を出して、あらためて購入します。もし設定された期間内に出てきた場合、買ったところへ行き、紛失届と一緒にその航空券を提出すれば、払い戻されます。
次に変更ですが、事前購入割引などの期間限定割引を除いて、出発前であれば変更できます。また、電話予約センターへ電話しても変更できる場合もあります。区間などの制限はありません。
最後に払戻ですが、回数券の場合は全券片未使用である場合、それ以外の航空券は未使用の場合、有効期間内および有効期間が終わった日の翌日から数えて10日以内であれば、所定の手数料を払えば払戻が出来ます。ただし、事前購入割引などには有効期間内のみしか払戻の出来ないものもあります。

有効期間

予約した航空券は予約した便にのみ有効となります。ただし、オープン航空券という、予約をせずに購入した航空券の場合は、原則としてその航空券を発行した日とその翌日から90日間有効となります。要するに発行した日を含めて91日間ということです。
特別な企画航空券(全日空の例ならば「超割」や「早割」等)の場合は必ずしもこの基準が適用されない場合もあります。また、変更した航空券の場合、最初に発行された航空券の発行日が基準の日になります。

搭乗手続きまで

さあ、いよいよ待ちに待った旅立ちの日がやってきました。空港で搭乗手続きを経て、晴れて空の旅を楽しむことができます。
空港というのは一部を除いてたいてい主要都市から離れたところに建設されています。バスで30分以上かかるのはざらです。こうした時刻をまず見ておかなければなりません。
例えば、全日空のホームページには就航している各空港の主要バス路線時刻表が掲載されています。本当ならばこの時刻表に予定所要時間の記載があればなお便利なのですが、空港でもらえる時刻表には主要都市部への予定時刻が書いてありますので、それと見比べながら大体の時間の見当をつけるとよいと思います。
搭乗手続きは時刻表やきっぷの表面へ記載されている時刻の15分前までに、空港のカウンターで行います。全日空のチケットレスサービスなどを受けている場合は機会で直接搭乗券の発券から搭乗手続きまでが完了します。空港の発券カウンターはいつ行っても大行列ですが、機械で行えばほとんど並ばなくて済みます。並ぶ時間で食事などが出来ますから、こうしたサービスは有効に利用したいものです。
また、市街に「シティエアターミナル」が設置してある場合もあります。これは街の中ですでに搭乗手続きなどができるというもので、たとえば、東京ならば箱崎、横浜ならば横浜そごうの近くにあります。場所によっては国際線のみで、国内線は扱っていないところもあります。
どちらで搭乗手続きをしたとしても出発する10分前迄に空港の搭乗口へ到着するようにしなければなりません。搭乗口というのは保安検査(セキュリティチェック)を受けたさらに奥の実際に搭乗券を通して飛行機に乗り込む場所のことをいいます。ハイジャック防止のため、保安検査は年々厳重になっていますので、搭乗手続き後、保安検査を受けずに出発ロビーでふらふらして遅れたりすると、飛行機が飛びたてずに他のお客様に迷惑をかけることになります。規則上は15分前の搭乗手続き・10分前集合となっていますが、出来れば30分前までには搭乗手続きを済ませ、20分前には搭乗口へ移動しておきたいものです。
飛行機を乗り継いでいく場合は最終目的地までの航空券を提示します。

手荷物制限

鉄道やバスにも実は手荷物の制限があります。しかし、飛行機ほど手荷物制限にうるさい交通機関はないでしょう。これは、飛行機へ乗せられる最大積載量が決まっているからで、仕方のないことなのです。
通常、一人あたり、3個までで、合計15kg・1個につき50cm×60cm×120cm以内のものならば、無料です。これを超過する場合、個数制限はそのままですが、最大45kgまで、超過料金を支払えば、乗せることができます。
また、スキーやゴルフ道具・釣り具など、大きさの制限に当てはまらない例外もありますので、「これは?」と思った場合は問い合わせてみてください。
なお、機内へ持ち込めるのは、ハンドバッグなどの身の回りの小物のほか、20cm×35cm×45cm以内に限り、認められます。

当然のことながら、爆発物や危険物は乗せられません。それと、沖縄県および奄美群島からは、消毒していないフルーツなど、特に乗せられないものもありますので、注意が必要です。

搭乗口まで

カウンターで受付をしたのち、空港内のさまざまな施設を見学したり、土産店などをひやかしても良いでしょう。ただし、第7節でも書きましたように搭乗手続き後、保安検査(セキュリティチェック)を受けずに出発ロビーでふらふらして遅れたりすると、飛行機が飛びたてずに他のお客様に迷惑をかけることになります。規則上は15分前の搭乗手続き・10分前集合となっていますが、アメリカで発生した同時多発テロの影響で航空保安検査はかなり強化されています。そのため、羽田空港や伊丹空港を7時台~9時台に出発する飛行機は軒並み遅延する状態です。定時運行を確保するためにも出来れば40分前までには搭乗手続きを済ませ、30分前には保安検査を受けられるように入り口へ移動しておきたいものです。
逆にもたもたすることなく搭乗したいと考える人もいるかもしれません。搭乗自体は飛行機が搭乗口へ着き、機内の準備が終了するまで不可能ですが、保安検査だけは先に受けておくことが出来ます。
身体検査はいやなものですが、ハイジャックの危険をできるかぎり無くすためのものですから、すすんで協力したいものです。特に洋服の中の荷物については並ぶ前に近くのいすなどでカバンの中へ入れておくと行列が短くなり。飛行機の遅延(ディレイ)が少なくなります。身に付けていてなる可能性のあるものは時計・かぎ・ベルト・めがね・硬貨・カード類など多岐にわたっています。出来る限り一回で金属探知機を通過できるように事前準備に準備しておくに越したことはありません。
さらに付け加えるとペットボトルなどの機内持ち込みは時間が掛かることがあります。爆発する液体をペットボトルに入れて持ち込むケースを想定したチェックが入るためです。その分も考慮して、やはり出来るだけ早く保安検査を通過することをお薦めします。
身体検査を受けた後、搭乗ゲートまでの空間にはさまざまな施設がそろっていますので、時間をつぶすことが出来ますし、スーパーシートなどの予約を入れていたり、マイレージの特別会員(全日空の例ならばプラチナ会員以上)になっていると、専用ラウンジが無料で利用できます。
さあ、搭乗口に飛行機の準備が完了しました。搭乗開始のアナウンスを待つだけです。

いざ機内へ

空港のアナウンスが「ANA全日空15便、大阪行、ただいまより機内へご案内いたします。」などのように空港のアナウンスが告げるといよいよ機内へと入ることになります。まだ保安検査(セキュリティチェック)が終わっていない人は出来る限り列の短いところに並びなるべく早く搭乗口へ向かいましょう。
券面で指定された搭乗口にはたいてい航空各社の地上係員(グランドホステス)がいて、各種案内を行っています。通常、中へ入るのは小さな子供を連れた人や障害のある方、スーパーシート予約者が優先となっています。
入り口には自動改札機があるので、地上係員へ券を渡して通してもらいます。自動改札はなんのためにあるのかが疑問に思われる方も多いようですが、おそらく席を予約した人が本当に搭乗したかどうかを機械的に読み取らせるためにあるのだと推測されます。ジャンボジェットですと500人以上が搭乗しますから、これを手作業で集計していたら目も当てられない惨状となります(;^^A
羽田空港や伊丹空港などの主要空港では通常、空港ビルに取り付けられた機内へと向かう長い(短い)デッキを進みます。飛行機の入り口では客室乗務員(キャビンアテンダント)が笑顔ででむかえてくれます。
羽田空港では、離発着する便が大変に多いため、すべての飛行機が直接空港ビルへ付けられるわけではありません。そのため、乗客数の少ない小中型ジェット機を使用する路線では沖合いに設置された搭乗用の施設まで空港内専用バスで移動し、搭乗するケースもあります。例えば羽田空港ですと搭乗口80番台と90番台(第1ターミナル)、100番台(第2ターミナル)がその対象です。この場合は早めに搭乗手続きなどが開始されますので、前節の時刻よりも概ね10分程度早めに行動するように心がけたいものです。なお、当然のことながらこのバスは搭乗口の自動改札機を通した後に乗るもので、空港施設上やむを得ず運行されているものですので無料で乗車できます。
また、例えば種子島空港や屋久島空港など、地方空港の一部や離島空港では空港の建物がバスの待合所のような簡易的なもので、搭乗手続き後、自分で直接歩いて飛行機に取り付けられたタラップを上って機内へ入る場合もあります。この場合、雨の日などは飛行機まで空港で貸してくれる傘を差して歩いていくという状況となります。羽田空港や伊丹空港などの大規模空港からは考えにくいとは思いますが、こうした光景があたりまえの空港もありますのでご注意ください。

新聞・雑誌は搭乗前に購入を

かつて、多くの空港で搭乗ゲートから航空機までのデッキに新聞や雑誌を置いてありました。また、航空会社によっては入り口から機中へ新聞や雑誌が自由に持っていけるように並べてある場合も存在していました。
しかし、現在は機内におけるサービス見直しに伴い、JALのファーストクラスなど一部クラスを除いて新聞雑誌の提供は中止されています。
というわけで、新聞などを読みたい場合には搭乗前に購入しておかなければなりません。

座席に用意されているもの

機内へ入ったら、指定された座席へさっさと向かいましょう。わからないときは客室乗務員(キャビンアテンダント)に券を見せてさっさと案内してもらいましょう。変にきょろきょろして探していても、結局は声をかけられるだけですし、不審者と勘違いされたり後から乗ってくるほかのお客様に迷惑になってもいけませんから。
座席に座ると前の座席の背もたれにいろいろなものが入っていることに気がつくでしょう。
全日空の場合、イヤホンもしくはヘッドホン・機内誌・通信販売カタログ・飛行中の保安注意事項を記したシートが備えられていると思います。
機内誌と通信販売カタログは持ちかえってもかまいませんが、それ以外のものは絶対に持ちかえってはいけません。
座席についている各種スイッチは、読書灯・音声ガイダンス(音声チャンネル)・座席リクライニングをそれぞれ操作するスイッチと客室乗務員呼び出しボタンです。スーパーシートなどになると個別液晶ディスプレイ操作など、特殊な機能を持ったボタンが2、3個加わります。各種スイッチのそれぞれの操作方法は、全日空の場合、案内が機内誌に書いてありますので、よく読んでから使うようにしましょう。

いよいよ離陸

席に座って落ち着く前に機内持込の荷物は全て座席上の収納棚か前の座席の下へ入れましょう。座席の横へ置いたり、通路へ置いてしまうと万が一の際に避難の大きな妨げになります。
離陸前には毛布を持った客室乗務員(キャビンアテンダント)が機内を回ります。基本的に機内の静寂を破らないように客室乗務員は無言のまま機内を回りますので、こちらから声をかけて用件を済ますことになりますから、注意が必要です。
そうやっていろいろなものを読んだりしているうちに離陸の時間となりました。離陸のときにはシートベルトの着用サインが出ます。必ず付けなければいけません。また、テーブルや背もたれも元の位置に戻さなければなりません。これらは全て航空保安上必ずしなければならないことですので客室乗務員に注意されることのないように気をつけましょう。なお、シートベルトは借りた毛布の上で締めることになっています。
いよいよ動き始めました。するすると向かいます。窓の外では飛行機を牽引してきた空港職員が手を振っています。手を振り返して応えるお客さんも大勢います。通常、このときに飛行機の保安や緊急時に関する諸注意を説明したビデオが放映されます。ビデオ機材のない航空機では客室乗務員が実演(?)してくれることになっています。
あ、ちゃんと携帯電話の電源は切りましたか?iPodやノートパソコン、モバイル機器などもスイッチを切りましょう。これらは飛行中の各種機器に甚大な影響を与えます。
滑走路へ入る直前で、ビデオの放映が終わって、画面は飛行機の先頭からの映像を映し出します。エンジン音がばかでかくなり、唸りを上げ始めると本格的に前進します。
いよいよTake Offです!

上空から着陸

定められた高度に達すると、水平飛行に入ります。水平飛行中も出来るだけ、シートベルトはつけておくことをお薦めします。それによってけがをするかしないかが大きく分かれるのは2001年の1月末に焼津沖で発生したニアミス事故でも明らかだと思います。
水平飛行に入ると機内では水とお茶が無料で飲めます。ANAでは、以前は無料で飲み物がふるまわれましたが経費削減の影響を受け、機内の飲み物は有料化されました。一方、JALでは、現在でも飲み物の無料提供が続けられています。こうした細かいサービスの差も考慮してみるといいと思います。羽田-九州・沖縄線などの長距離路線では、同時に機内販売のワゴンが回ることがあります。
機内では機内誌などを読みながら飲み物を飲んでゆっくりくつろぎましょう。しかし、日本の場合、水平飛行はたいていものの数十分です。すぐに着陸体制へ入ります。着陸時にも同じくシートベルトをつけなければなりません。
はるか下に見えていた地上がだんだん近づいてきて、空港へ着陸します。このとき、ランディングと同時に逆噴射をしますので、離陸時以上のGを感じる事になります。
初めて飛行機へ乗った人は怖いかもしれませんが、ジェットコースターよりは楽勝ですので、おそるるに足らず、です。

飛行機の乗り継ぎ

目的地によっては飛行機を乗り継がなければならない場合があります。たとえば、沖縄の与那国島へ行こうとした場合、那覇か石垣で乗り継ぎが必要となります。また、国内から海外へ出かける場合にも乗り継ぎが必要な空港があります。
基本的に同一空港で国内線を乗り継ぐ場合にはグループ間相互が20分(羽田は25分、ANAグループのみ伊丹・関西も25分)以上、他社間が30分(羽田はターミナルが異なるため50分)以上の乗り継ぎ時間が必要となっています。

ANAグループが全日空(ANA)およびANAとコードシェアを実施している北海道国際航空(ADO)、ソラシドエア(SNA)、IBEXエアラインズ(IBEX)、オリエンタルエアブリッジ(ORC)の各社間とスターフライヤー(SFJ)の羽田-関西便。JALグループが日本航空(JAL)、日本トランスオーシャン航空(JTA)、日本エアコミューター(JAC)、北海道エアシステム(HAC)、琉球エアコミューター(RAC)の各社間となっています。

あくまでこれは基本線です。疑問点があるようであれば乗り継ぎ時間は何分くらい可能なのか一度問い合わせることをお勧めいたします。
国内線と国際線の乗り継ぎ、海外での乗り継ぎは会社・空港・国によってまちまちです。アライアンスメンバーであれば短縮される空港もあれば、日本の各空港のようにあくまで自社運航便の場合だけ短縮されるというケースもありますので、電話などで確認してみて下さい。

空港を出て街へ

飛行機が着陸し、シートベルト着用サインが消灯して初めて席を立つことが出来ます。中には気の早い人がいて、飛行機の動きが止まると同時に荷物を出し始める人もいますが、本来はやってはいけない行為です。
客室の出口からデッキを抜け、空港内の到着客用のルートを経て到着ロビーへ出ると出迎えの人がたいていいます。そこをすり抜けてバス乗り場へ行くと近接の主要市街地へバスで行くことが出来ます。羽田や成田、大阪伊丹などの空港には鉄道が乗り入れており、そうした交通機関を利用することも出来ます。
来るときと同様、街と空港はたいてい距離がありますから、事前にバスの時刻を調べ、どの程度の時間がかかるかを見ておくことも重要です。第7節でも書きましたが、全日空のホームページには就航している各空港の予定所要時間が掲載されています。本当ならばこの時刻表に主要バス路線時刻表の記載があればなお便利なのですが、これに関しては各空港のホームページで確認するのが便利なようです。
タクシーの場合も時刻表に記載がありますので参考に出来ますが、よほどの事情がない限り、公共交通機関の利用をお薦めします。

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